2016.03.10
 不当利得返還請求事件(最高裁HP)

事件番号

最高裁 平成25(受)843

判決日付

平成27年9月18日

事案の概要

本件は,区分所有建物(以下「本件マンション」という)の区分所有者の1人である上告人が,同じく本件マンションの区分所有者である被上告人に対し,不当利得返還請求権に基づき,被上告人が本件マンションの共用部分を第三者である携帯電話会社に賃貸して得た賃料のうち,共用部分に係る上告人の持分割合相当額の金員及びこれに対する遅延損害金の支払いを求めた事案である。 原審では,不当利得の成立は認められたが,区分所有建物の共用部分の管理は団体的規制に服することを理由に,本件マンションの区分所有者の1人にすぎない上告人の不当利得返還請求権の行使が否定された。

裁判要旨

一部の区分所有者が共用部分を第三者に賃貸して得た賃料のうちの各区分所有者の持分割合に相当する部分につき生ずる不当利得返還請求権について,区分所有者の団体は,区分所有者の団体のみが当該請求権を行使することができる旨を集会で決議し,又は規約で定めることができるものと解される。そして,上記の集会の決議又は規約の定めがある場合には,各区分共有者は,上記請求権を行使することができないものと解するのが相当である。
本件マンションの管理規約には,管理者が共用部分の管理を行い,共用部分を特定の区分所有者に無償で使用させることができる旨の定めがあり,この定めは,区分所有者の団体のみが上記請求権を行使することができる旨を含むものと解すべきであるから,上告人は,不当利得返還請求権を行使することができない。

参照

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/327/085327_hanrei.pdf

キーワード

区分所有 マンション 共用部分 賃貸借 不当利得返還請求 単独