2016.12.21
 遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件(最高裁HP)

事件番号

最高裁判所大法廷    平成27(許)11

判決日付

 平成28年12月19日

事案の概要

本件は,被相続人Aの共同相続人である抗告人と相手方との間におけるAの遺産の分割申立て事件である。抗告人は,Aの弟の子であり,Aの養子である。相手方は,Aの妹でありAと養子縁組をしたB(平成14年死亡)の子である。Aは,平成24年3月に死亡した。Aの法定相続人は,抗告人及び相手方である。

Aは,不動産(価額は合計258万1995円)のほかに,預貯金債権を有していた。抗告人と相手方との間で本件の預貯金を遺産分割の対象に含める合意はされていない。 Bは,Aから約5500万円の贈与を受けており,これは相手方の特別受益に当たる。

原審は,上記事実関係等の下において,本件預貯金は,相続開始と同時に当然に相続人が相続分に応じて分割取得し,相続人全員の合意がない限り遺産分割の対象とならないなどとした上で,抗告人が本件不動産を取得すべきものとした。
抗告人は,原審の判断を不服として,最高裁判所に許可抗告を申し立てた。

裁判要旨

共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は,いずれも,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく,遺産分割の対象となる。

判断

本件預貯金が遺産分割の対象とならないとした原審の判断には,裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。論旨は,この趣旨をいうものとして理由があり,原決定は破棄を免れないとし,更に審理を尽くさせるため,本件は原審に差し戻されることになった。

参照

 http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/354/086354_hanrei.pdf

キーワード

預貯金 遺産分割の対象 法令違反 最高裁 判例変更 相続 共同相続 遺産分割 抗告